おだやかで飲みやすい、いい意味で控えめ。家でゆっくりひとり飲みしたくなる日本酒「紀伊国屋文左衛門」(和歌山、中野BC)
「ひやおろし 純米酒 紀伊国屋文左衛門」(和歌山、中野BC)、山田錦21%・出羽燦々78%、アルコール分:17度、
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「ひやおろし」とは
「ひやおろし」とは、江戸の昔、冬にしぼられた新酒が劣化しないよう春先に火入れ(加熱殺菌)した上で大桶に貯蔵し、ひと夏を超して外気と貯蔵庫の中の温度が同じくらいになった頃、2度目の加熱殺菌をしない「冷や」のまま、大桶から樽に「卸(おろ)して」出荷したことからこう呼ばれ、秋の酒として珍重されてきました。
ときは移って現在、日本名門酒会の「ひやおろし」も、春先に一度だけ加熱殺菌し、秋まで熟成させて、出荷前の2度目の火入れをせずに出荷されます。貯蔵の形こそ、タンクや瓶に変わりましたが、その本質は昔と変わりません。
暑い夏の間をひんやりとした蔵で眠ってすごして熟成を深め、秋の到来とともに目覚める「ひやおろし」。豊穣の秋にふさわしい、穏やかで落ち着いた香り、滑らかな口あたり、まろやかな旨味、とろりとした適熟の味わいが魅力のお酒です。(日本名門酒会公式サイトより)
つまり、秋に飲むお酒です。それをなぜ、この真冬の1月に飲んでいるのか?といいますと、わたしが秋に買った日本酒をずーっと冷蔵庫に置いたままにしていたためです。決して、蔵元や酒屋が通常とは違うことをした、ということではありません。
さて味のほうですが、口当たりはからめ、でもおだやか、それに、ほのかに甘味もあります。そして、あとあじはやわらかいです。飲みやすくて、食事と一緒にいただくとちょうどいい感じです。料理の味をぶつかることなく、引き立ててくれる日本酒です。家でゆっくりひとり飲みしたくなる日本酒です。
こんかいいただいのもとてもおいしかったですが、次は、冷蔵庫に置いたままにすることなく、すぐに頂くことにします(反省)。