日々読書、時々一杯、折々投資

モグパクです。都内で働くサラリーマンです。 新書・文庫を1日1冊読むのを日課にしてます。あと、酒(主に日本酒)を飲むこと、投資をすることが好きです。

この本を読むと簡単に飲食業で成功しそうと思ってしまうほど、成功の法則をシンプルに分かりやすく教えてくれる本

ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する 絶対に失敗しないビジネス経営哲学(著者:島田紳助)、幻冬舎新書、2007年5月第1刷発行、2009年7月第17刷発行、

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著者の島田紳助氏といえば、いまは引退していますが、かつてはお笑い芸人として大活躍、「行列のできる法律相談所」の司会者としてテレビで見たことがある人も多いと思います。

お笑い芸人を本業としつつも、島田氏は、サイドビジネスとして、飲食業などをいくつも展開しています。25歳のときにサイドビジネスを始め、なんとこれまで一度も失敗なし。島田氏は1956年生まれなので、2007年当時でおそらく51歳、つまり、26年間失敗なしということになります。これはすごいことです。

 

芸能人のサイドビジネスというと、よくあるのが、いわゆる名前貸しというもの。つまり、芸能人の名前を企業に貸し、企業がその名前を活用して自社製品などを販売するやり方。芸能人本人は何をしているかというと、何もしていない。でも、名前貸しをしているので企業からお金が入ってくるというもの。これであれば、成功しても、それは芸能人本人のアイデアとかのおかげではありませんが、島田氏の場合は違います。そういった名前貸しのビジネスではなく、本当に自ら経営を行っています。さらにおどろきですね。

 

ちょっと不思議なのことがあります。お笑い芸人としてあれだけ成功している島田氏なら、とうぜんお金には困っていないはず。ではなぜわざわざ、自分で手間をかけてビジネスをするのだろう?という疑問が生じます。島田氏はこういっています。

 

自分のアイデアが、現実の世の中に通用するかどうかを確かめてみたい。それが、僕がビジネスをする最大の理由だ(10ページ) 

 

この理由が、島田氏のビジネスの成功の理由にもなっています。自分のアイデアが通用するか確かめたいということは、自分のアイデアでビジネスをしている人が、まだこの世の中にいない、少なくとも、島田氏が調べた限りではいない、ということを意味します。それはつまり、そのアイデアは、これまでの業界の常識とは半々する内容ということ。成功するためには、人の真似をしてはいけないという教訓です。でも、業界の常識すべては否定していません。正しい常識と間違った常識が混在し、正しい常識には従わないといけないが、意外と間違った常識が多いと言っています。では、正しいか正しくないかはどうやって区別するのか?それは自分で考えるしかありません(24~26ページ)。

 

また、さらに別の教訓にもつながっています。儲けようとしてビジネスをするとたいてい失敗するというものです。島田氏は、店で働く従業員には十分な給料を払う必要があり、そのためにもちゃんと利益をあげないといけないとは述べていますが、儲けることばかり考えていると、冷静さを欠いてしまい、自分の商売の欠点や改善点に気付かなくなるから、儲けようとしてビジネスをしてはいけないという教訓です(142~143ページ)。

 

こうなってくると、この本、サイド・ビジネスの指南書として執筆されてますが、その内容は、サイド・ビジネスのレベルを超えています。本業としてされる方にとっても、立派な指南書になっています。考えてみれば、お客からすれば、そのビジネスが本業かサイドかどうかは関係ないので、どちらにも通じる指南書になるのは当然といえば当然ですが。

 

この本を読むと、いままで飲食業をやったことのない自分でも、というかやったことがない自分だからこそ飲食業で成功できるのではないか、とついつい思ってしまいます。もちろん、実際はそんなに簡単にいくはずもなく、島田氏も簡単に成功するとは一言も書いていませんが、なぜかそう思ってしまいます。それは、島田氏がこの本で述べる内容が、とても簡潔、明快で、読んでいてすとんと理解できるものだからだと思います。わたしの経験上、分かりやすく説明してくれる人は本当にそのことを理解しているのだと思います。逆に、難しいことばかり言う人は、じつは分かっていないのではないかと思っています。

 

25年以上無敗記録を持つ人はさすがです。