日々読書、時々一杯、折々投資

私の趣味をそのままタイトルにしました。 趣味のことでこれいいなあと思ったことを書いていきます。それが少しでもみなさまの参考になればさいわいです。

面倒な出張も楽しみに。こんどからホテルに泊まることが楽しみになってくる本

伝説のホテルマンが教える 大人のためのホテルの使い方(著者:窪山哲雄)、SB新書、2016年7月第1刷発行、

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著者の窪山氏は、「伝説のホテルマン」とこの本では紹介されています。かなり以前ですが、石森章太郎原作のドラマ「ホテル」というテレビ番組がありました。高嶋正伸氏が主役をした番組で、当時大人気でした。私も見たことがあります。このドラマのモデルとなったホテルマンが窪山氏です。

 

ホテルと一言でいっても、出張でよく使うビジネスホテルのようなものから、様々なサービスがある高級ホテルまでいろいろです。この本はどちらかというと、高級ホテルの使い方を教えてくれますが、ビジネスホテルと高級ホテルの定義って知ってますか?

 

「客室を一歩も出なくても、すべてが事足りるのが高級ホテル」で、「客室を出なければ寝ることしかできないのがその他のホテル」というものです(179ページ) 

 

おもわずなるほどと思ってしまう基準です。もちろん窪山氏は、「その他のホテル」がダメと言っているわけではありません。

さて、高級ホテルは、いろんなサービスがあるし、また、サービスの質も良いというのは分かっているけれど、でも、ちょっと高いよね、というイメージを私は持っていました。

 

窪山氏もこの本の中で、金額自体は安いということはアピールしていません。でも、その内容、質を考えれば、十分リーズナブルではないか、と言っています。さすが「大人のためのホテルの使い方」の本です。ホテルの価値を十分理解していればこそ分かることです。窪山氏が紹介する様々な使い方の中でも、いちばん意外で、そして私もやってみようかなっと思ったのは、ホテルのバーの使い方です。もっとも大人らしさが要求される空間、高級ホテルならではの雰囲気のある場所です。

 

政治家の麻生氏が総理だった2008年に、ホテルのレストランやバーによく行っていたことがマスコミに報道されて、庶民感覚からずれている!みたいな批判を受けたことがありました。それに対して麻生氏が、決してホテルのバーは高くないといったことを反論していたと記憶していますが、窪山氏の本を読んで、なぜ麻生氏がそう言ったのか、なんとなく理由がわかりました。一言で言うと、麻生氏は大人、マスコミは小人ということです。

 

といっても、やはり金額自体が高いものは高い。ましては、宿泊となるとさらに手が出ない。ただでさえ会社が経費を節約していてホテル代もそんなに出してくれないのに、高級ホテルに泊まれるわけないし、ましてやバーなんて無理だよと思われる方、いると思います。わたしも同じ立場です。そんな場合の裏技をひとつご紹介します。それは、

 

高級ホテルの近くの(安い)ビジネスホテルに宿泊し、高級ホテルのバーだけ利用する

 

です。決して変な方法ではなく、じつは、別のホテルに関する本で紹介されていた方法です。こんど出張があったら試してみようと思っています。

 

 

mogumogupakupaku1111.hatenablog.com

 

このほか、窪山氏の本は、ホテルの良し悪しを見分けるポイント、ホテルからより快適なサービスを受けるためのコツなど、伝説のホテルマンならではの、ホテルの内側からからしか分からない視点でいろいろと教えてくれます。また、高級ホテルだけでなくふつうのビジネスホテルでも使える使い方もあります。高級ホテルに宿泊というのには縁遠い私ですが、ホテルに泊まること自体をとても楽しみにさせてくれる本です。