日々読書、時々一杯、折々投資

モグパクです。都内で働くサラリーマンです。 新書・文庫を1日1冊読むのを日課にしてます。あと、酒(主に日本酒)を飲むこと、投資をすることが好きです。

人生で失敗せず後悔しないためにかならず身に付けるべき能力を知りたい人におすすめする本

 「未納が増えると年金が破綻する」って誰が言った?~世界一わかりやすい経済の本~(著者:細野真宏)、扶桑社新書、2009年3月初版第一刷発行、同年8月第六刷発行、

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著者の細野氏は、経済のニュースをわかりやすく解説した「細野経済シリーズ」で有名な人です。しかし細野氏は、経済の専門家というわけではありません。では、なぜ細野氏が経済のニュースを分かりやすく説明できるかというと、それは、「数学的思考力」のおかげです。この本は、この「数学的思考力」を駆使して細野氏が、さまざまな事象を解説します。

 

〇 数学的思考力って何?

 

数学と聞くと数式をイメージしてしまいますが、もちろん、そうではありません。言い換えれば、論理的思考力です。これもまだ難しい。さらに言い換えると、物事の原因と結果を正確に把握する能力となります。

しかし、こう言い換えると、とっても理屈っぽい話しに聞こえます。原因と結果の関係の話をするときに、理屈を抜きに話すことはできないのですが、しかし、理屈ばかりではありません。細野氏は、「直感」をとても重視しています。「直感」とは「ひらめき」、「予感」ともいえますが、こういう話しになると、急に身近さを感じます。細野氏は、「直感」から「仮説」を立てそれが本当に正しいのかどうかを論理的思考により「検証」する、という流れを提唱しています。

 

「直感なんて正しいことあるのか?」と疑問に思う人もいるかもしれませんが、これ、意外と当たるようです。この点についてこんな本があります。

 

mogumogupakupaku1111.hatenablog.com

 

この本によると、人間は、無意識のうちに入ってくる情報をカットするなどしており、自分が意識する情報は一部の情報にすぎないのですが一方で人間は、無意識のうちに、カットした情報を含め膨大な情報を処理し、それに基づき判断をします。これを「直感」と言うそうです。自分の「直感」を信じてよいことがあるようです。

 

〇数学的思考力は、誰でも身に付けることができる

 

「数学的思考力=論理的思考力+直感」

 

ではありますが、この能力、誰でも身に付けることはできるのかということが、次の問題です。

結論から先に言ってしまうと、細野氏によると、ふつうに努力すれば身に付けることができる能力だそうです。「ふつう」というのは、なにかすごい難しいことが求められているということではないという意味でして、何もしなくても身に付くものではありません。具体的に何をすれば良いのかということは、この本を読んでいただくとして、それとは別に、数学的思考力を身に付ける上での大敵があります。

 

それは、「見栄」とか「メンツ」です。自分が分からないことを分からないと正確に自分で把握できるかということとも言えます。むかしソクラテスは「無知の知」と言いましたが、この精神を持つことが数学的思考力を身に付ける上で不可欠です。誰もが数学的思考力を身に付けられるとは限りませんが、その機会は誰にでもあるということは明らかです。

 

〇数学的思考力を身に付けると何か良いことがあるのか?

 

この本によると、数学的思考力が身に付いている人は、世の中の動きの原因と結果を知ることができます。

 

たとえば、リーマンショックサブプライムローンが原因となりました。当時、世界の名だたる金融機関が「サブプライムローン」を含む金融商品を優良商品としてどんどん購入したため、これが原因でリーマンショックは起こりました。

このとき数学的思考力のある人は、「サブプライム」つまり「プライム」ではない「ローン」がどうして優良商品なのかと直感で疑問に感じることができます。そうすれば、リーマンショックに巻き込まれることを避けることができたでしょう。

 

そして、年金問題もそのひとつです。年金は危ないと報道で言われ、いまや年金は危ないというのはほぼ常識になっていますが、その常識を疑うことができる人は、数学的思考力を持つ人です。細野氏は、年金問題を勉強するうちに、「年金は本当に危ないのか?」という疑問に達し、この本を書きました。そして、そこからさらに進んで、「なぜ危なくない年金をことさらに危ないと言う人がいるのか」ということも説明しています。細野氏の言うことは、マスコミとかではほとんど報道されていないことばかりで、わたしもこの本を読んで初めて知ったことばかりでした。

 

わたしは今回この本を読んで、数学的思考力の威力をまざまざと感じました。なぜかと言いますと、この年金の話し、サブプライムローンの話しから言えるのは、数学的思考力を身に付ければ、わが身を守ることができます。

たとえば、怪しげな金融商品を銀行から勧められても買わずにすみます。金融商品はうかつに手を出すと人生を大きく左右しかねません。

さいきんはスルガ銀行のアパートローンが大問題となっています。スルガ銀行に進められてふつうのサラリーマンがスルガ銀行から借金をして賃貸アパートを建てたものの、入居者が想定を下回り、スルガ銀行に借金を返すことができず、さいごには、賃貸アパートは抵当にかけられ、サラリーマンは破産してしまいます。そしてスルガ銀行は、「自己責任」の名の下、破産しても知らんぷりです。よく考えてみれば、日本は少子高齢化、アパート市場は供給過剰、このご時世に借金して賃貸アパートを建てるなんてとんでもない話です。もし数学的思考力があれば、スルガ銀行の甘言にだまされないことはなかったでしょう。こういった大きなリスクから、数学的思考力はわが身を守ってくれます。

 

さらに、自分が思っていることが、世間一般で言われている常識とは真逆の内容であっても、自分が信じる道を迷わず(すこしは迷いながらかもしれないが)突き進むことができます。常識にとらわれなければ、大成功することも可能です。島田紳助氏が同じことを本で書いていました。島田氏はサイドビジネスとしてさまざまな飲食業をし、26年間失敗なしという人です。

 

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数学的思考力は「人生で後悔しないために身に着けるべき能力」のひとつと言えます。